青い夢の女

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青い夢の女青い夢の女
Mortel Transfert
2000年/フランス・ドイツ/122分
監督・製作・脚本:ジャン=ジャック・ベネックス
原作:シヤン=ピエール・ガッテーニョ
撮影:ブノワ・ドゥローム
出演:ジャン=ユーグ・アングラード、エレーヌ・ド・フジュロール、他
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数年前になりますが「青い夢の女」の日本公開にあわせて監督のジャン・ジャック・ベネックスが来日し、東京大学のフランス文学研究科主宰の講演会のようなものに参加した記憶があります。

ベネックスの作品は「ベティーブルー」が印象的ですが「ディーバ」や「ロザリンとライオン」など自分好みの作品を作ってくれる世界の中でも数少ない映画監督の一人です。

それまで監督本人はスチールでしか観たことはなかったのですが、とても「女好き」な印象が強く、良くも悪くも期待を裏切られた感がありました。いったん話し始めると、話しが長そうな人です。

さてこの「青い夢の女」ですが、今回もまたとても僕好みでした。とにかく画がすばらしい。きれいな構図を集めた映画は他にもたくさんあるのですが、なんというか、映画への愛や画のもつ深み、のようなものを再現する画はめずらしい。ハリウッドなどと比べるとお金はかかっていませんが、知恵や工夫が見られるところも好印象。

今作は新たに「ユーモア」に取り組んでいたように思われますが、そこに深みは感じられません。「ディーバ」や「ロザリンとライオン」などを思い返しても、ベネックスはナイーブな心象をさらりと的確に描くことが特長かな。

自分的にはレオス・カラックスと足して2で割ったらどんな作品になるのだろう、などど考えてしまいます。







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