![]() | L.S.D. LOVE,SEX&DRUG 1996年/フランス・ポルトガル・オランダ/90分 監督・脚本:ヨランド・ゾーベルマン 撮影: ドニ・ルノワール 出演:エロディ・ブシェーズ、ベアトリス・ダル、ロシュディ・ゼム、ジュリー・バタイユ、リシャール・クルセ、リュック・ラヴァンディエ、エマニュエル・サリンジャー、他 Amazonで詳しく見る |
数年前に諏訪敦彦監督の「H Story」に出演していた彼女は当たり前ですが、いつのまにか立派な熟女になっていてすこぶる驚いたが、ちょうど初主演の「ベティブルー」と比較的最近の「H Story」の間の時期に製作された作品ということでも興味を惹いた。
この「L.S.D. LOVE,SEX&DRUG」というタイトルからはLSD食べてぶっ飛びながらSEXしていそうな映画を想像するが、実際そういうシーンもないわけではないが、以外にもなんというか「人生のやるせなさ」のようなものを描いた真面目な作品。
そういった当時のフランスのストリートのクラブシーンが生々しく臨場感をもって描かれており、ケミカル・ブラザーズのイントロでアツくなっているハコの様子などは観ているこっちまでも、90年代初頭の日本でのクラブシーンを思い出しアツくなってしまった。
関係はないが、90年代に流行したクラブカルチャーは、今となっては、ちょうどサッカーのUEFAチャンピオンシップなどと同じように、バドワイザーやハイネケンなどの洋酒メーカーと商業的に結びつき興行性に埋没してしまったようだ。最近は、ある種「公共性」をもった音楽・空間としてレイヴに、消費されるだけでない新しいモノが生まれる場として熱い注目があつまっているのもある意味必然なのかもしれない。
また、主演のエロディ・ブシェーズは「最後のロリータアイドル?」として注目されている女優さんのよう。もともと黒目がちな彼女だが、映画前半のクラブに行くシーンでLSDか何かを食べたあとという設定の「ガッチリ開ききった瞳孔」が印象的。。