デウスの棄て児

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デウスの棄て児デウスの棄て児
嶽本野ばら

小学館
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「ミシン」「世界の終わりという名の雑貨店」などの嶽本野ばら氏による、江戸時代の天草四郎を描いた、歴史小説、というより時代小説。

映画でもそうですが、作品のなかで成功する人、失敗する人、生き残る人、死ぬ人、結果的にそれぞれ描かれるわけですが、どのようなキャラクターの人物がどうなるのか? というのは作者の倫理観が反映されるところだと思う。

この「デウスの棄て児」でもそんな倫理観が垣間見られた。自分がその作家(作品)を好きになれるかどうかはこの倫理観によるところが大きいように思う。

「こんな奴には死んでもらいたい」と思う人物は実際に死んでいくし、「生き残ってもらいたい」と願う人物は生き残っている。

この倫理観は初見でハッキリ解かるもの、かつ、異なる層になることはあるが、そう変わるものでもないので好きな作家ならば基本的に安心してたのしめることになる。そこであらたな刺激が得られるかどうかはその作品のクオリティー次第ではありますが。

内容とはまったく関係ありませんが、そんなことを思った一冊です。







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