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去年「海辺のカフカ」が文庫になりそのときは久々の村上春樹の文章でしたが、今回はどちらかというと「羊をめぐる冒険」や「ダンス・ダンス・ダンス」などが頭にちらついて、つい比較しながら読んでしまいました。どちらも高校生の時とかだったので「当時の印象」というようなものしか覚えてはいなかったのですが。
結果的には「読んでいる最中は面白かったが、読み終えたときの満足感はそれほど高いものではなかった」という感じです。映画でいうならば3時間オーバーの長尺モノですが、たくさん登場人物が出てきたわりには、そのつながりは薄かったのでは、という感じがしてしまいます。
ただ、「戦争」「中絶」などの扱いにくいテーマをうまく村上ワールドの中に組み込んでいる感じはとてもしました。「風の…」「…ピンボール」「羊を…」などと比べても単純に主人公の年齢が高くなったからかもしれませんが、物語の中の社会性や、人物像の描写がちゃんとしてきているように思いました。
上中下巻もので一息に読めてしまう作品なんて少ないので貴重な作家の1人です。