![]() | 痙攣 2004年/日本/64分 監督:田尻裕司、製作: 朝倉大介 脚本: 芳田秀明、撮影: 飯岡聖英 出演:佐々木ユメカ、真田幹也、堀正彦、北の国、大葉ふゆ、はやしだみき、他 Amazonで詳しく見る< |
新鮮ないやらしいシーンを期待して鑑賞するも、想像以上にいい映画だった。
「カラミシーンを早送りしても成立するような映画はピンク映画じゃない!」というようなことを脚本家の荒井晴彦さんはどこかでおっしゃっていましたが、この映画はカラミのシーンが、この映画から感じた「生きることとは?」という問いにしっとりと馴染んでいたように思う。カラミがなかったならばセリフの重みがなくなってしまう。
気になったのは画からあふれる70年代的な空気。作中に使用されている携帯電話などを見ると、比較的最近、2000年以降に撮影されたもののなずだが、どうにもレトロ、というか、一昔前の印象が強い。最近撮った8ミリフィルムのような感じ。
現代風にアレンジされた8ミリ映像ならばPVなどでも、うらやましくなるような画になると思うが、そう感じなかったところが問題なように思う。「35ミリのアフレコ」だけが原因ではないはずなのだが。
いい映画だし、ビデオではないある意味最高の媒体、35ミリフィルムで撮影している気はするのですが、いい気持ちになれない画がもったいないように感じた作品。これはピンク映画全般に感じるところですが、何故なんだろう。