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ポーラX

ポーラXポーラX POLA X
1999年/フランス・日本/134分
監督・脚本:レオス・カラックス
原作:ハーマン・メルヴィル、撮影:エリック・ゴーティエ
出演:デルフィーヌ・シュイヨー、ペトルータ・カターナ、ギョーム・ドパルデュー、カテリーナ・ゴルベワ、カトリーヌ・ドヌーヴ、他
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この映画、封切り直後から、偶然か必然か、計6回位観ている。

一連のカラックス作品の魅力のひとつに「焦燥感」が挙げられる。観ていて自分の中に緊張感を誘発されるあまり、プロット上どのようなつながりでその緊張感が生まれているのか、つい見失ってしまうことも多い。

画的には、単なる寝起きのギョーム・ドパルデユーであるが、その画からにじみ出てる感情は絶望だったりして、その根拠、というか出来事がきれいに省かれていたりするので、観ている方としては、むきだしの感情と向かい合っているような気持ちになる。

人は「映画で何を観たいのか?」ということを考えると「人の感情」であったりするので、観終えて、仮に幸福な気持ちに近づけなくても、満足感や何か別のエネルギーのようなものが生まれることがあり、そんな気持ちにさせてくれる映画は数少ない。

それは、カラックスの映画に対する真摯な態度によるものだ。


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2005年09月27日 04:33
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