![]() | バルスーズ Les Valseuses 1973年/フランス/119分 監督・脚本:ベルトラン・ブリエ 出演:ジェラール・ドパルデュー、ミュウ=ミュウ、パトリック・ドヴェール、イザベル・ユペール、ジャンヌ・モロー、他 Amazonで詳しく見る |
まず、僕が生まれる1前年、1973年の製作で、「ジェラール・ドパルデューが若いなぁ」などと思っていたら、誰にでもすぐに股を開いてしまう女役はなんと「読書する女」などのミュウ=ミュウではありませんか。「若い」の一言。
2人はこの作品のヒットで俳優としての地位を確立した模様。イザベル・ユペールに至っては、家族でのキャンプ中に処女を失う女の子役だったかもしれない、くらいしかわかりませんでした。ジャンヌ・モローだけはハッキリわかりましたが・・・。
監督は「私の男」などエロスものを得意とすると言われているベルトラン・ブリエ。この長編第一作であるこの作品は良くも悪くも荒削りな仕上がりですが、「私の男」など、近年の作品はしっかりとしていて安心して観ていられるものを作っている。
映画はアメリカでいうところの「ピッピー」のロードムービーといったところでしょうか。二十歳そころこの2人若造が、次々とたわいもない罪を犯していきますが、そこには犯罪性は描かれない。
それよりむしろ「人の純粋な愛」にスポットがあたっているように思う。そいういう考え方は、なまぬるい、ものですが、そこには他には代えられない「疑似家族」のような愛があると思う。「長くは続かないだろう」ことを前提に考えると切ない気持ちになります。
人にはあまり勧められる内容ではありませんがかなり好きな映画の中の1本。
