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SWEET SIXTEEN

SWEET SIXTEENSWEET SIXTEEN
2002年/イギリス・ドイツ・スペイン/106分
監督:ケン・ローチ
脚本:ポール・ラヴァーティ、撮影:バリー・アクロイド
出演:マーティン・コムストン、ミッシェル・クルター、アンマリー・フルトン、ウィリアム・ルアン、ゲイリー・マコーマック、他
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ケン・ローチ監督の切なく胸しめつけられる恋愛モノではない青春映画。観ていて、北野武監督の「キッズ・リターン」を思い出したりした。

この映画「SWEET SIXTEEN」には「救い」はほとんどないが、一方で、安い救いなら無い方がましだとも思う。ないならないなりに見る側はカタルシスを感じることはできる。

不器用で男気のある青年が主人公でしたが、自分の理想に向って行動することは大切だが、努力すればいいわけではなく、報われるわけでもないことを実感。

知識はあまりないが、現在、タジキスタン共和国など、経済状況が悪い国では、若者が手っ取り早くお金を得る手段としてコカインなどの麻薬密売があとを絶たないようだが、「意識」だけでは解決できないだけに難しい問題ように思う。

ケン・ローチ監督はある個人を描いており、それは個人から多へ広がるというよりは、個人を通して階級などの社会を描いているので「社会派」と呼ばれるような作品を撮っているのだろう、と思うが、それは同時に、物語として個人があまり反映されなくなるわけで、そこには物足りなさを感じてしまうことも再確認。


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コメント (1)

大きいドイツを撮影したかった。

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2006年10月12日 01:36
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