![]() | エリ・エリ・レマ・サバクタニ Eli,Eli,Lema Sabachthani? 2005年/日本/107分 監督・脚本:青山真治、撮影:たむらまさき 出演:浅野忠信、宮崎あおい、中原昌也、筒井康隆、戸田昌宏、鶴見辰吾、エリカ、川津祐介、岡田茉莉子、他 Amazonで詳しく見る |
嫌いな映画か? と問われれば好きな映画でした。劇中の効果音を含めた(劇中の釧路? での野外ソロライブは観ているだけで気持ちがよい)音楽が印象的。レオス・カラックスの「ポーラX」を思い出しました。
『Helpless』の浅野忠信さんや『EUREKA』の宮崎あおいさんのセリフのない演技で魅せるシーンが多いように思ったが、2人とも過去の青山作品でいい味をだしていたので安心して観れた。
監督もハマり具合を計算しやすかったのでは? ただ筒井康隆氏は滑稽な程の大根っぷりで別の意味で際だった存在だった。深く刻まれた皺など「顔」はできていると思うのですが、しゃべらせるとなかなか凄いことを再確認。
よほど低予算で作っていたのか、画がとてもチープな感じがしました。映っているものにお金がかかっていない。
おそらく美術さんが作ったであろうセットや小道具は素敵でしたが、プロットを押し進める力が感じられず取って付けたような印象が残るのは、ひとえに筒井さんのせいかもしれませんが、「レミング病で自殺者が1000万人を超えている」という、「リアル感」がほしいSFには、セットや美術などを完璧にしないと中途半端になってしまいかねない、と感じてしまう。
「リアル感」というより「フィクション感」が強ければそれはそれとして受け入れやすいのですが。その場合、低予算でもアイデア次第で面白くなりえるのではと思う。
細かいことはさておき「爆音がキモチイイ」映画。
公式サイト
http://www.elieli.jp/
