![]() | ブエナ・ビスタ―王国記〈2〉 花村 萬月 文芸春秋 Amazonで詳しく見る |
花村萬月氏の芥川賞受賞作となった「ゲルマニウムの夜」の続編小説。だいぶ前に買ってはいたんだけどしばらく放置してようやく読めました。
萬月=長編、の頭があったため「勝手に長編だ」と思いこんでいて、正直、半分で1編が終わってしまった時にはかなり拍子抜けした。萬月作品の中では、登場人物が庶民的でない、というか、わかりやすく落伍者ではないためか「真面目」な作風だった印象。
今のままの萬月も好きだけれど、もう少し全般的にストイックになったらどうなるのだろう、などと考えてみた。
硬い文体で。柔らかい文体が読みやすいのが特徴の作家のようにも思うのですが、澁澤龍彦の小説ばりの硬~い文体で書かれた花村萬月作品も読んでみたいものです。
