幸福の鐘 デラックス版 2002年/日本/87分 監督・脚本:SABU 撮影:中堀正夫 出演:寺島進、西田尚美、篠原涼子、益岡徹、塩見三省、鈴木清順、板尾創路、白川和子、手塚とおる、滝沢涼子、田山涼成、他< Amazonで詳しく見る |
SABU監督は、今まで、「弾丸ランナー」「ポストマン・ブルース」「アンラッキー・モンキー」「DORIVE」と、作家性を出しつつエンタテイメント性も併せもった、数少ない映画監督だと思っていたのですが、今回は「弾丸ランナー」の時はひたすら走っていましたが、それが良いかどうかわからないけれど、今回も一つのことを追求していた。
たしか、ベネチア映画祭に出品していましたが「こういう作風の映画は映画祭で賞を受賞しないと興行的に厳しいだろう。」と思いながら現場に参加していたことを思い出した。
結果的には受賞は逃しましたが、その当時は北野武監督の「花火」がベネチアで金獅子賞を受賞したりと世界的に「日本映画」が流行っている感があったので、ひょっとすると受賞もあるかな、と期待もしていたのですが。
映画は出てくる役者がみな素晴らしいので安心して観ていられる感の高い映画でした。この脚本を自主映画でやっても「観続けるのはキビシイ」感じになると思う。
そんな地味な演出・脚本は自分好みで、低予算でもある意味ゴージャスだと思うのですが、もう一歩テーマを掘り下げる、というか、スケールを大きくできたら、感動できる人が増える作品=作品のメッセージに普遍性が出るのではないかと思ってします。