エロス番長1「ユダ」

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ユダエロス番長1「ユダ」
2004年/日本/104分
監督・脚本:瀬々敬久
脚本:佐藤有記
撮影:斉藤幸一
音楽:安川午朗
出演:岡元夕紀子、光石研、本多一麻、三浦誠己、下元史朗、他
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ピンク四天王の一人、瀬々敬久監督作品。同型のDVカメラ、同予算で「新人監督発掘」のために製作された「映画番長」シリーズの1つ、「エロス番長」シリーズの番長こと瀬々敬久監修による作品。

瀬々作品は「エロス+同時代の社会事件+ドキュメンタリー的要素」が特徴のように思うが今回のその特徴にのっとている。

「理解はできないけれど、殺人者の哀しみのようなことを表現したかった」と瀬々監督はDVDの特典映像で言っていた通りの内容。

一見「小雪」風の風情のある主演の岡元夕紀子さんは初めて演技を観ましたが、腹の据わった感じは伝わってくるものがありました。元、雑誌「セブンティーン」のモデル、と聞くと小規模映画とかは駄目そうなように思っていましたが、観てびっくり。110分のうち100分くらいは彼女のアップばかりが映っていた印象。よほど監督のお気に入りなのか。「汚いかっこうをさせても清潔感がある」と監督も言っていましたが、その清楚な顔立ちはエロスをかきたてる。

また、前述の「肌の隙間」と同様に脚本は佐藤有記さんですが、「女流脚本家」ばかりが脚光を浴びがちなピンク的な映画で彼女と瀬々監督とのコンビの作品が自分には一番しっくりくる。

「撮影はDVの24Pで行われた」とのことなのでおそらくカメラはパナソニックのAG-150あたりが使われていた可能性が高いように思う。

監督も言っていましたが、本来、メディアに即した脚本で映画は撮られるべき。35ミリ、16ミリ、8ミリ、ハイビジョン、DV。

DVDを観て、これだけの映像で撮れるのならば、パーソナルな事柄に関してはDVが一番だ、と再認識。フィルムだと、予算とか観客のこととか、作りたいもののこと以上に、考えなければならないことも発生してきてしまうので、当たり前といえばそうだが、自分が撮りたいものはDVで撮るのが順当。マイケル・ウィンターボトムなどのように。

エロス番長1「ユダ」公式サイト
http://www.eigabancho.com/







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