欲望

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欲望欲望
小池 真理子

新潮社

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「欲望」というとつい、イタリアのミケランジジェロ・アントニオーニ監督の「Blow Up(欲望)」を思い出したりしますが、こちらは和モノ。

去年、篠原哲夫監督によって映画化された原作の小説。作者は「恋」で直木賞を受賞した小池真理子氏。

映画の予告編などで、「avec mon mari」での演技が初々しかった」板谷由夏さんや高岡早紀 さん、村上淳さんなどが出演することを知り。がぜん興味を惹かれていたが映画館へ行きそびれてしまった。

逆はいいけれど、原作ものの映画はたいがい、先に原作を読んでしまうと映画を楽しめなくなってしまうものですが、篠原監督を信じて先に本を読んでしまいました。DVDになってしまいますが、観るのが楽しみです。

小池氏の小説は初めてでしたが、軽く、リズムのある文体でとても読み進めやすいものでした。

「読み物」としては言葉で表すのが困難な「人間のやわらかい部分」を感じさせることができている小説で、それが読みやすさと両立しているのは、さすが、の一言です。評判はいまいちなようですが、直木賞受賞作の「恋」も読んでみようと思う。

作り手としては「受賞」することは生きていくうえでとても助かることだと思いますが、受けてとしては、つまらないものばかりが目立つのは、ひとえに審査員だけの問題なんだろうか。







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